商品誕生までの’裏’エピソード・・・ |
開発に関わったメンバー二人の会話&雑談を掲載しました。
気楽に読んで下さい。
■製作者2人の雑談「無駄飯」 N:これは99年6月のAnything始めたばかりに作ったけど、当初から一番人気あったなあ。すでに3年のロングセラー! B:でも最初ショップやマスコミに営業行った時は散々だった(笑)。「こんなもの売れるか!」って。 N:色々言われたよね。「漢字なんて駄目だよ!英語デザインのカッコイイブランド目指した方が近道だ。」って。 B:今だからこそ言えるけど、その忠告に素直に従わなくて良かった(笑)。一般的に「カッコイイ」って言われる物を、そのままカッコイイと思えないからなあ。昔から世間で流行ってるブランドのTシャツ着たいとは思わない。その分、かなり回り道して苦労はしたけど(笑)。 N:苦労は今もしてる(笑)。まあ自分で着る為に買ってくれるお客さんには最初から好評だったから、俺の中で何となく「ウケる!」っていう確信はあったけど。 B:そうそう、原宿で最初に販売した時にも真っ先に売り切れたもんなあ。あの頃はまだ「漢字Tシャツ」なんて言葉も無い時期だったから、ホント、恐る恐る発売したけど(笑)凄い反響があった。 N:確かに「反響」だけなら今より全然あったかもね。初めての販売の時は、漢字Tシャツを新しく提案出来たっていう充実感があったね。当初は「Fuck'n Jank Food」ってプリントしてて、アメリカ人のお客さんに「Junk Food」だよって注意されて一から作り直したなあ。50枚は ’Jank’ で販売したからそれは超レアものだ(笑)。 B:確実に言えることは、この商品が無ければ今のAnythingは絶対に無いね。結局、雑誌にもいっぱい取り上げられたし。いろいろきっかけを作ってくれた当時の記者の方達にはホント感謝しないと。そもそもファーストフードに疑問を持たない若者へのメッセージを込めてインパクトある言葉で作ったけど、今では「スローフード」なんて言葉も出てきたなあ。良い傾向かな!? |
■製作者2人の雑談「無頓着」 N:「無」シリーズは開始当初たくさん出したよな〜。「国士無双」「無意味」「無駄口」なんてものあった、それぞれ皮肉たっぷりのテーマがあって。また復刻版で出してみたいなあ…。 B:この無頓着は(アメリカのデザイナー)’ロバート’のアイデアからスタートしたんだよね。頑張って良い大学出て大企業に入っても、いつも間にか目の死んでる人間に病んでしまう、俺達でなんとかしなきゃって(笑)。 N:確かに、今のサッカー選手じゃないけど、わざわざヨーロッパ行ったり、リスク冒して色々チャレンジしてる選手は輝いてるもんなあ。誰でもつまらない事をついつい守りがちになるからね。頓着してちゃいけない…。 B:そうそう、大リーグにチャレンジする選手とか、ゴルフや競馬、ラグビー、アメフトの選手とか、日本に納まり切らなくて、何の保障も無いのにそれぞれの本場でチャレンジする人が増えてきた。 N:俺達自身もそんな精神はいつも持ってやっていかなきゃ、当然難しいこともあるけど…。 B:海外と言えば、これはヨーロッパでの販売で一番人気、分かりやすさがうけてるね。日本では、最初は想定してなかった女性客に人気だよね。以前テレビで女の子が着てた時も凄くかわいく写ってたし。 N:お客さんと言えば、以前「ここのTシャツは生きてるね!」と言われたことがあった。独特な表現であれはうれしかった! B:ところでNo Risk No Reward のReward ってどういう意味だったっけ? N:報酬とかそんな意味。リスク冒さなきゃ何も得られないよってこと。 |
■製作者2人の雑談「キャサリンの決闘」 N:背中のメッセージの原点は、俺がアメリカにいる時に強烈に印象に残ってる言葉。 B:家が無くなって放浪してた話でしょ? N:そう、簡単に話すと住んでたドミトリー(寮)から急に追い出されて、不動産屋行くと「1週間後なら空く部屋があります。」って。結局5日間、寝る場所がまったく無くなって放浪しながら悶々と悩んでた時に「自分と闘わなきゃいけないよ」っていう言葉を何かの本で見て勇気づけられた…。 B:おかげでメキシカンの人達と仲良くなったんでしょ(笑)? N:長くなって悪いけど、これも話すと、SOSセンターとかっていう貧しい人や不法入国の人達を支援するところで働きながら寝かせてもらってた。実際は、俺自身のSOSセンターだったけどね(笑)。夜、無料の英会話教室があったんだけど、そこで勉強してる人はほとんどメキシカンだったから、かなり仲良くなった。「夜、川を渡って入国したんだ」って笑顔で話してくれたなあ。 B:話がだいぶ離れてるけど、この作品のテーマは自分と正面から「決闘」しようって事だね。 |
■製作者2人の雑談「龍馬」 N:背中の言葉がいつ見ても良いねえ。 B:これもAnything開始直後に作った作品だけど、初めから凄い人気だったねえ。お客さんの9割は「男性」。そもそも幕末のポストカードを作ってたことからスタートした…。 N:確かに、ポストカードも作ってた。幕末以外でも、戦国武将や平家物語とか。 B:その後に作ったこのTシャツが雑誌通販でブレイクして。そう言えば、このTシャツやパーカー着てる人は何度か見かけたなあ。お笑い芸人の方とか、舞台衣装みたいな感じで着てくれてるし。 N:そうそう、外で着てる人みかけると、思わず声かけてしまう。新宿でパイTシャツ着てる女の子に会ったとき、名刺渡してあいさつしたら嫌な顔された(笑)。 B:当然でしょ!気持ちは良く分かるけど。 N:うちの母親なんて実家近くでAnythngTシャツ着て自転車乗ってる人見かけて自分も自転車で追いかけたんだって! B:その方が怖いなあ〜。お客さんも困るよ。 N:いずれにしても、やっぱり幕末の時代に生きた人達は魅力的だね。 |
■製作者2人の雑談「π パイ」 N:これは女性誌 Miniの通販で良く売れたね。女の子人気はダントツ。 B:他のインパクトある漢字Tシャツは躊躇して選べないからっていう話もあるけど(笑)。テーマは「終わり無き人生」、それを表そうって。そうそう、これは大手のアパレル会社が露骨な類似品作ってたね。 N:まあ真似たのかどうだか分からないけど、雑誌にバンバン出てた時だったから、その可能性は多いにある。デザインや商品説明のコメントもほとんど一緒だった。 B:まあ、そこは今では作ってないんだろうけど、こうして今も人気が続いてるってことでうちの勝ちかな?お客さんありがとー!!ホント、感謝してます。 N:そもそも「無戦無敗」の精神で、大手とかと闘おうと思ってないからね(笑)。正面からぶつかっていくと絶対負けるし…。 B:他にも六本木のライブハウスで真夜中に販売したり、いろいろやりました…。 |
■製作者2人の雑談「キャサリンの非常識」 N:これは、俺が一番気に入ってる言葉の響き!「Normal is Boring!」。 B:うん、実際その言葉は外人さんにも人気あるよね。「Fuck'n Junk Food!」も反響あるけど、反響の質が違う(笑)。これも最初「非常識」の3文字をどの位置にデザインしようか悩んだなあ。 N:「非常識に生きようよ!」ってテーマは決まってたけどね。 B:これもロバートのアイデア。もっと「人と違うことは良い事だ」って意識した方が良いって話しながら作った。キャサリンシリーズもこれで定着した、っていう記念に残る作品だね。 N:確かに、お客さんの中でのキャサリンファンの人が多いっていうのはありがたい。「裏エニシングでもう少しだけセクシーなもの出してください。」っていうコメントもらったり(笑)。 B:それは明らかに男性のお客さんだねえ。「もう少し」っていうのがどこまでか…。 |
■製作者2人の雑談KENDO」 N:これは作ってる時面白かった。最初はもっと「カッコイイ」絵だったけど、何度も何度もやり直して…。時間はかかったけど満足行く作品が出来た。 B:そうそう、海外から見た日本の格闘技っていうテーマだから、微妙な雰囲気を凄く大事にして。おまけに最後は背中に「日本男児」の漢字4文字。最初は何だったっけ?色々案があったけど。 N:「一本勝ち」とかそんな文字もあった。最終段階で、こんなのどうだ!って言わんばかりに「日本男児」っていう強烈な文字を入れたよなあ。これが正解!想定通り女の子にも人気。 B:男のお客さんはもちろんだけど、これを分かってくれる女性はきっと良い人に違いない! N:それにしても、こんなTシャツも他には無いよね。 B:敢えて「カッコイイ」デザイン採用しないのもうちぐらいじゃないの?大手企業だったら即不採用!だよ。そもそもこんなテーマ選ばないと思うけど。 N:その遊び心は基本だから、’Anythingの世界’を忘れずにやって行きましょう。 |
■製作者2人の雑談「漢字Tattoo ’諸行無常’」 N:このテーマは新しい挑戦だった。平家物語のTシャツなんて絶対無いし、普通作ろうと思わないもんな。 B:そうそう、丁度そのテーマで作品を作ろうとしてた時に、当時手伝ってもらってたデザイナーさんとの話の中でアメリカで流行ってる「TATTOO」が出てきたんだよね。 N:NBAの選手やロックバンドの人達が漢字TATTOO入れ始めてたし。その後、平家物語のフレーズをピックアップして製作した。背中の家紋を入れたのも良かった。 B:改めて意味考えると、心に染みるよね〜。最近のIT企業じゃないけど、近ごろ特に流行ったものの衰退が早いもんなあ。 N:おごり高ぶっちゃだめって事だね。自分でも良く着るけど、その都度「注意しなきゃ」ってちょっと頭をよぎるよ。 B:漢字TATTOOじゃないけど、前に「祇園精舎の鐘の声…」の一文が全部入ったTシャツも試作したなあ。あと、世界遺産がテーマのTシャツとか。 N:そう考えるといろいろ試作してるよな。正式発売になるのは50個あって1個ぐらいだね。 B:まあ、「気」を込めて作る(笑)っていうのがうちのやり方だからこれからもこだわって行きましょう。 |
■製作者2人の雑談 「マッスル★ジョージの自営業」 B:コレは出来た時、衝撃的だったよね。ここまでやると後はなくなるんじゃないか(笑)、そんな不安もあった。それにしても良く出せたなあ(笑)。 N:しかもめちゃくちゃ売れてる。最初からテーマは決まってたんだよね。当時「脱サラ」「起業」とかに関しての雑誌とかテレビ取材も結構来てて、いろんな人と話す機会があったけど、会社員で脱サラしたい方はみんな「恐いけどどうしたらいいでしょう」って。そんな人たちへのメッセージをちょこっと込めて「自営業」っていうテーマは面白いんじゃないって。 B:そう、そこで力強さを表す為にマッスル君」を小さく入れてたら、もっと大きくしようって結局こうなってしまった。おまけに「マッスル★(星)ジョージ」ってなんなんだよ〜。 N:でも実際、日本の創業率とかドンドン下がってて「自分で何とかやってやろう!」って大人が少ないんだよ〜。言い訳ばっかりする人多いしね。人生一度しかないのに。 B:コレも外人さんに人気だよね。「Small is Beautifulって言葉がすばらしい!」って喜んでもらってる。前に横浜で白人男性がこれ着てるの見たけど、超カッコよかった。 N:今では結構「マッスル★ジョージ」の名前も定着したよね。電話でも「マッスルジョージのTシャツ下さい!」とか、結構浸透してる。ジョージにはもうちょっとがんばってもらわないとね。 |
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